在ニューヨーク(New York)総領事館:総領事館の仕組みとその仕事
在ニューヨーク総領事館には何人の人が働いているのでしょう。その人たちの身分はどうなっているのでしょうか。
在ニューヨーク総領事館には、平成23年9月1日現在、廣木総領事(大使)以下合計90名の職員が働いています。そのうち、約半数にあたる 43名は日本から派遣された職員、残る半数はニューヨークでこの総領事館に就職した人々で、窓口の受付、警備、運転手、秘書、アシスタント等として総領事館の仕事を支えています。
在ニューヨーク総領事館の組織はどんな構成になっていて、それぞれどのような仕事をしているのでしょうか。
総領事館は、領事部、広報センター、経済部、財務部、政務部、総務部の6つの部に分かれています。総領事と首席領事は、どこの部にも所属していません。総領事は総領事館を代表しており、ニューヨークの重要性等に鑑み、特別に「大使」を称しています。首席領事は、総領事に並んで総領事館を代表する役職で、また、総領事が不在の時には代理をつとめます。
総領事館と大使館と国連代表部はどう違うのでしょうか。
大使館は一般に「外交」の担い手として理解されていますが、自国と相手国との関係に係わる仕事を担当し、相手国の首都に置かれ、政府間の交渉の役割を担います。
国連をはじめとする国際機関は、世界規模の問題を解決するために、関心を持つ全ての国が集まって交渉するところです。国連代表部とは、こうした交渉にいつでも参加したり連絡をとったりできるように、国連に加盟している国が国連本部所在地に人員を常駐させている、国の出先の事務所です。
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領事館は、大使館や国連代表部よりもずっと長い歴史を持っています。大使館や国連の存在しなかった昔から、商売のために異国の地で暮らす自国民を保護し、それらの人々の出生や結婚、死去の際の手続きをするために、官吏を派遣したことに始まります。時代が変わって、領事のみならず、文化交流や政治経済の仕事もするようになって、各地に「総領事館」が設置されるようになりましたが、総領事館の最大の仕事はこうした自国民の保護と国民の生活に必要な手続きの代行を総称する「領事」の仕事です。
領事部は具体的にはどんな仕事をしているのですか。どんな人達がそれを担っているのでしょうか。
領事部の仕事は大きく分けると、@管轄地域に滞在している日本人の安全確保に関係のある仕事、A同じくその地域に滞在している日本人の戸籍、国籍、旅券、各種証明、国政選挙等に必要な手続き、Bこの地域から日本を訪問しようとしている外国人(日本人以外)に対する査証発給手続きに分かれます。
安全確保と言ってもその内容は様々です。大きな事故や災害が発生した時の邦人被害者の救護、安否確認、被害者の家族への連絡や来訪・帰国のお手伝いだけでなく、管轄地域の警察や病院から経済的あるいは健康上の理由で支援が必要となった日本人を保護したとの連絡があれば、飛んでいって事情を把握し、必要な連絡や支援を行っています。テロ情報の収集や災害時にニューヨーク市や州が行う被災者対応の発表をいちはやく邦人の皆様にお伝えしたり、そのための在留届や緊急 メール制度を整備したりといった仕事もしています。また、商工会議所や教育施設、病院やボランティア団体の方々とも定期的に協議を行うなど、事前の対策や予防のための仕事も重視しています。
日本人子女の教育支援も重要な仕事です。また、運転免許や査証取得についての制度が変更されたり、米国側の窓口毎に対応が違ったりして、邦人の皆様に大きな不便をもたら すことがありますが、その解決のための交渉や照会の支援も行っています。
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領事部には専任の5名の領事に加え、医務官や広報センター等に所属する領事も兼任となって、専門の知識を活かしつつ領事の仕事をお手伝いしています。また、2003年秋 以降、領事相談員が配属されており、皆様のご相談やご照会にお応えしながら、より利用し易い総領事館を目指し ています。更に、12名の職員が窓口での対応やお電話やメールでの照会等にお応えしています。
広報センターではどんな仕事をしているのですか。
広報センターの仕事は大きく分けて、@米国人を対象とした日本文化の広報と文化交流活動の支援、A米国のメディア向けの日本の広報、B日本のメディアの取材支援があります。
ニューヨークは米国の文化の中心であり、日本文化への関心も高まっています。主催で行う活動もありますが、それ以外にも、総領事館は、音楽、演劇、美術、スポーツ他あらゆる形での文化交流を側面支援しています。
また、JETプログラムという米国の青年を日本の学校や地方自治体に派遣して働いてもらいながら交流を深める制度がありますが、その人選や派遣、JET経験者のネットワーク化も広報センターの仕事です。
一方で、メディアを通じた政策広報や米国メディアの報道ぶりの分析も重要な仕事です。ニューヨークタイムズやウォールストリートジャーナルは全米規模の新聞で米国世論の動向を知るのに欠かせないメディアです。またNBC、ABC、CBS、FOXと言った全米規模のTVメディアも重要です。こうした米国メディアが日本のことを正しく理解し、正しく報道するよう、必要な時にはブリーフをしたり、意見交換をしたり、時には抗議をしたりといった活動を行っています。
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また、ニューヨークには時々総理大臣や外務大臣等の日本の要人が訪問されます。その際は、当地駐在の日本のメディアの方々が取材をしますので、その支援も行っています。また、米国メディアによる総理大臣や外務大臣へのインタビュー等を設定して、政策広報を行うこともあります。
なお、この総領事館のホームページ編集も広報センターの重要な仕事の一つです。領事情報、日本の政策、総領事館の活動や手続きのご案内等皆様のご関心に応えられるような更新に努めています。
このほか、広報センターでは、英語の広報メールマガジン「Japan Info」を毎月1回発信しており、日本の政策、総領事館の活動、日本文化・社会事情、NY周辺の日本関連イベント情報などの紹介を行っています。
広報センターには、所長以下6名の領事、専門調査員が1名のほか7名の職員が働いています 。
経済部と財務部はどのような仕事をしているのですか。
ニューヨークは米国の経済と金融の中心です。米国の金融動向の調査、日本の金融や財政に関する照会への対応等が財務部の仕事です。経済部は、米国経済や日本経済、日米通商関係等の調査、管轄地域の経済動向の調査分析等が仕事です。また、米国に進出している日系企業の多くが米国本社あるいは米国総括支社をニューヨークにおいています。これらの日本企業の声に耳を傾ける窓口の役割を果たし、米国政府に対する要望や注文等が出てきた場合には、とりまとめて日米間の交渉に反映させることもあります。
日本は現在、米国の企業や投資家の日本に対する投資の推進に力を入れていますが、日本の法制度に関する照会に対応したり、「ビジット・ジャパン」や「インベスト・ジャパン」と言ったキャンペーンも推進しています。
経済部には3名、財務部には4名の領事が所属しており、更に、財務部には専門調査員1名が働いています。
政務部とは何ですか。どんな仕事をしているのですか。
政務部は政治関係の仕事を行っています。米国は日本にとって重要な同盟国です。また、世界に与える影響力は極めて大きく、管轄地域の政治、経済、文化、学術あらゆる分野での動向を把握することは、総領事館の重要な任務です。政務部は、政治部分を担っており、管轄地域の政治動向の把握につとめています。また、外交問題評議会やジャパン・ソサイエティ、コロンビア大学といったニューヨークの学術研究団体と緊密な関係を築いており、その運営や企画についても協力しています。同時に、こうした有識者の発言が米国世論を形成していくことが多いことから、講演やシンポジウムの内容を把握したり、意見交換を行ったりします。
政務部には3名の領事のほか2名の職員が働いています。
総務部とは何ですか。どんな仕事をしているのですか。
総務部は、主に、上記のような総領事館の主要な業務を実際に行う際の実務的なサポートをするための部門です。経理、来訪者の宿泊や移動の支援、秘書業務及び通信の管理を行う官房班、総領事館や総領事公邸あるいは公的行事開催場所の警備対策を行う警備班、 NYの在外公館職員の健康管理を担当している医務班があります。 警備班や医務班の業務の大半は、むしろ日本人の安全対策や医療支援の体制整備にあり、日本の皆様には逐次情報提供を行っています。また、万一の際には、領事部と協力しながら、日本人の安全確保や救護の仕事に携わります。
総務部には14名の領事の他、派遣員が所属し、更に、運転手、秘書、アシスタント、オペレーター等様々な専門の職員が各班に分かれて総領事館の仕事を支えています。
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